東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
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東京大学 博物館等公開施設




展覧会スケジュール

2019年度 展覧会
 美術展を本の世界で2
―駒場博物館カタログ資料室2018 年度新収蔵分を一気に公開―
2019年4月1日(月)~6月30日(日)
  文字なき文明の名もなき名工たち―古代アンデス研究の新展開   2019年3月23 日(土)〜6月30 日(日)
  気候−海洋−氷床に関する特別展 −過去、現在、未来を探る−   2019年7月20日(土)~9月29日(日)
 東大野球部の歴史展 2019年10月12日(土)~12月6日(金) 

常設展
「オマーンの学校教育 2014年9月29日(月)~

共催・協力企画
一高校長時代の狩野亨吉―教養学部前史として― 2019年7月1日(月)~7月15日(月)
野呂景義展 ―日本鉄鋼協会創立者とその蔵書―  2019年9月2日(月)~11月29日(金)
澁澤元治 卒業論文と実習報告 於、小田原電気鉄道・石川島造船所  2020年1月7日~4月30日
一高中国人留学生と101号館の歴史展  2020年2月上旬~ 

2019年度 シンポジウム
シンポジウム「狩野亨吉研究の現在」 2019年11 月17 日(日)



常設展「オマーン展」
「オマーンの学校教育」

本「オマーン展」は、スルタン・カブース・グローバル中東研究寄付講座の開設を記念するとともに、東京大学の学生・教職員にはもちろんのこと、多くの方々に、オマーンをはじめとする中東地域の生活や文化をわかりやすく紹介することを目的として設置されました。展示されている資料は、主としてオマーン国政府から提供されたものです。本コーナーは常設展として駒場博物館エントランス部分に設置され、特定のテーマのもと、一年に数度、展示替えをすることで、オマーンについて、そして中東地域について多角的に解説することを計画しています。
「東京大学におけるスルタン・カブース中東研究寄付講座設置に関する協定書」の前文の最後には、寄付講座がオマーン国と東京大学の友好、協力、パートナーシップの象徴となることが期待されていると明記されています。ささやかな展示ですが、寄付講座とともに、本展示コーナーがその期待に応えられるものになることを願っています。

 
「オマーンの学校教育」展示風景

会場 東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1Fエントランス
開館時間 10:00-18:00 (入館は17:30まで)
入場料 無料
主催 東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
東京大学中東地域研究センター(UTCMES)
問合せ先 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139 FAX:03-5454-4929

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(協力)展示「一高中国人留学生と101号館の歴史展」
会場1:東京大学 駒場キャンパス内101号館内
会場2:東京大学 駒場図書館1階展示ケース


ポスターのダウンロードはこちらから

2019年4月に発足した東京大学と北京大学の共同教育研究プロジェクト「東アジア藝文書院(EAA)」では、東京大学教養学部の前身である第一高等学校における中国人留学生受け入れに関する歴史を紐解く「一高中国人留学生と101号館の歴史展」を開催することになりました。

明治32年(1899)、第一高等学校は、初めて清国より留学生8名を聴講生として受け入れました。これを嚆矢とし、明治36年(1903)には、文部省より京師大学堂からの留学生30余人の教養教育に関する一切の事務を委嘱され、翌年には留学生を入寮させ、授業も開始しました。さらに明治40年(1907)には、清国政府の要請により、文部省は毎年数十名の清国留学生を第一高等学校に入学させ、卒業後は帝国大学に進学させることと定め、その翌年に一高の予備教育を担う「特設予科」が設置されるに至ります。その後、昭和7年(1932)に「予科」が廃止されるまで、中国からの留学生延べ800名以上が卒業しました。同年「特設高等科」が設置され、ここで三年間学んだ留学生が各大学へと進学する途を開きました。

昭和10年(1935)に第一高等学校が駒場へ移転するにあたって、「特設高等科」の留学生たちの学舎となったのが、101号館です。EAAは、このような歴史的背景をもつ101号館に駒場オフィスを構え、本年度より東京大学と北京大学が手を携えあって、人類共通の未来を描くためのプロジェクトとして始動しました。これを記念し、本展覧会を企画いたしました。

また本年度は教養学部70周年の年にあたり、本展示もその一環として位置づけられるものです。この度の展示は、二つの会場で開催いたします。会場1(101号館内)の展示は、「特設高等科」が設置され、一高が駒場に移転してきた昭和10年(1935)前後の資料群(駒場博物館所蔵)が中心となっています。会場2(駒場図書館内)では、上記の資料に加え、中国人留学生の受け入れが始まった時期に校長であった狩野亨吉に関わる明治30年代(1897~1906)の文書類(駒場図書館所蔵)も展示いたします。いずれの展示も、駒場キャンパスに残された教養学部の前史を知ることができる貴重なものとなっております。

本展示が、歴史を鑑としながら、よりよい東アジアの未来を、引いては世界の未来を築いていくための「新しいリベラルアーツとしての東アジア学」構築と発信に向けての力強い一歩となることを祈念しております

展示風景動画: https://youtu.be/O1jh7gtW7e8

※ 2020年3月21日(土)に開催の予定されていたシンポジウムは、新型コロナウィルス感染の拡大傾向に鑑みて、来場者の安全を確保する必要から延期することにいたしました。

会場1 東京大学 駒場キャンパス内101号館内
会期 2020年2月上旬~ 
会場2   東京大学 駒場図書館1階
会期  2020年3月20日(金)~4月2日(木)
主催 東アジア藝文書院(EAA)
共催 科学研究費・基盤研究(C)「狩野亨吉文書の調査を中心とした近代日本の知的ネットワークに関する基礎研究」(研究代表者:田村隆)
 協力  東京大学大学院総合文化研究科・教養学部、駒場図書館、駒場博物館
問い合わせ先  153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
Tel: 03-5454-4333      
https://www.eaa.c.u-tokyo.ac.jp/ja/

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(共催)展示「澁澤元治 卒業論文と実習報告 於、小田原電気鉄道・石川島造船所」
会場:東京大学 工2号館図書室



工学・情報理工学図書館では、「工学史料キュレーション事業」の一環として、工学部・工学系研究科、情報理工学系研究科の学術資産となる資料や物品の調査・収集を行っています。

今回は、新一万円札の顔となる澁澤栄一を伯父に持ち、20世紀前半の日本の電気工学・電気事業において顕著な業績を残した、澁澤元治の関連資料を工2号館図書室で展示いたします。

展示資料を通し、技術者・行政官として、また研究者・教育者として電気工学の道を歩み続けた澁澤元治の姿とともに、戦前の工学教育の一端を垣間見ることもできるでしょう。

みなさまのご来場をお待ちしております。

関連リンク: http://library.t.u-tokyo.ac.jp/news/20200106_shibusawa.html

会場 東京大学 工2号館図書室(工学部2号館5階
会期 2020年1月7日~4月30日
主催 東京大学工学部・工学系研究科、情報理工学系研究科
共催 東京大学駒場博物館
 協力  東京大学文書館
問い合わせ先 工学・情報理工学図書館 情報サービスチーム / Information Service Team, Libraries for Engineering and IST
Email: kogaku2#lib.u-tokyo.ac.jp (Change # to @)
Tel: 03-5841-6315 (Ext. 26315)
http://library.t.u-tokyo.ac.jp/

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シンポジウム「狩野亨吉研究の現在」

13:30 ~ 14:50 パネリストによる研究報告
田村隆(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
「狩野亨吉科研の三年間」

丹羽みさと(立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター助教)
「狩野亨吉と旧制一高医学部」

川下俊文(東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程)
「第二臨時教員養成所―一高における教員養成―」

山根泰志(九州大学附属図書館図書館企画課企画係長)
「大西家旧蔵本の由来と行方」

14:50 ~ 15:30 休憩・狩野文庫関連展示

15:30 ~ 16:10 コメント・自由討議

【ディスカッサント】折茂克哉(東京大学駒場博物館助教)
曽根原理(東北大学学術資源研究公開センター助教)


日時 2019年11 月17 日(日)13:30 ~ 16:10
 会場 九州大学医学図書館2 階会議室
主催 科研基盤C「狩野亨吉文書の調査を中心とした近代日本の知的ネットワークに関する基礎研究」
共催 書物同好者の相談并ニ懇談会(九州大学)


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東大硬式野球部創部100周年記念
日本の学生野球の原点一高野球部からたどる

東大野球部の歴史展

当博物館では、廃校から70年になろうとする第一高等学校の貴重な資料を保管しています。一高は、全国から旧制中学の学生が挑んできた難関であり続けました。学業だけではなく芸術や海外から流入して間もないスポーツについても、全国に先駆けて研究、鍛練してきました。その最たる例が今も国民的スポーツとして君臨する野球で、アメリカから輸入されたばかりのベースボールに野球という訳語をつけたのも一高野球部OBです。
一高野球部は他の運動部とともに三高ほかの学校と対校戦を重ねて世間の耳目を集めていましたが、学制改革に伴って対校戦とともに終焉のときを迎えました。一高が三高、慶應、早稲田、学習院をすべて倒したのは1918年で、この立役者内村祐之が翌年東大に進学、東大に野球部創設の動きが一気に進み、同年野球部が誕生しました。今年は創部百周年を祝うことになります。
東京六大学野球連盟に最後に加盟した東大の戦績は苦しいものでしたが、それでも選手は加盟したときの心意気を忘れず、優勝を目指して日々精進してきました。
このたび東大の創部百周年を機にふたつの野球部の足跡を展示します。当博物館で運動部の特別展示は初めての試みです。学生野球の礎として武士道野球を標榜してきた一高、最高レベルの連盟の中で苦闘を続けてきた東大の両野球部をご鑑賞ください。



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関連企画 トークイベント 

会場:東京大学駒場Ⅰキャンパス 学際交流ホール
無料、事前申込不要

 第1回 10月12日(土) 台風の影響により本イベントは中止いたします。
トークイベント  11時~
「旧制一高の野球部」 篠原一郎(S58卒)
*台風の影響を考慮し、会場を博物館展示室に変更し、ギャラリートーク形式にて開催いたします。
 第2回 11月24日(日) 第1部 14時~
座談会「六大学他校著名OBに聞く東大野球部」
徳武 定祐(早大)、山下 大輔(慶大)、山中 正竹(法大)、
丸山 清光(明大)、野口 裕美(立大)

第2部 16時半開始予定
対談「昭和56年春東大初優勝に立ちはだかった男
野口 裕美(立大)、大山 雄司(東大)

*当日、駒場キャンパス内では駒場祭が開催しています。
あわせてご覧ください。


 第3回 11月30日(土) トークイベント 11時~
「東大野球部小史」~東大の野球と私との80年~
竹田 晃(S28卒、本学名誉教授・元教養学部長)




会場 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1階展示室
会期 2019年10月12日(土)10月14日(月)〜12月6日(金)

台風19号の接近に伴い、10月12日、13日(日)は駒場Ⅰキャンパスへの入講が禁止となったため、開始日を延期し、10月14日(月)から展覧会を開催しています。
開館時間 10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日 毎週火曜日
入場料 無料
主催  東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
共催   東京大学運動会硬式野球部、一誠会(東京大学野球部OB会)
後援   目黒区教育委員会、東大駒場友の会
協力   (一財)東京六大学野球連盟、(公財)野球殿堂博物館、㈱日刊スポーツ新聞社、㈱ベースボール・マガジン社
問合せ先 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139 FAX:03-5454-4929

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(共催)野呂景義展 ―日本鉄鋼協会創立者とその蔵書―
会場:東京大学 工2号館図書室



工学・情報理工学図書館では、「工学史料キュレーション事業」の一環として、工学部・工学系研究科、情報理工学系研究科の学術資産となる資料や物品の調査・収集を行っています。
このたび、日本鉄鋼協会「鉄の技術と歴史研究フォーラム」から当館に寄贈された、日本鉄鋼協会創立者 野呂景義の蔵書を工2号館図書室で展示いたします。
生涯、鉄鋼の科学と技術に情熱を注いだ野呂景義の足跡をご覧ください。

関連リンク: http://library.t.u-tokyo.ac.jp/news/20190902_noro.html

会場 東京大学 工2号館図書室(工学部2号館5階
会期  2019年9月2日(月)~11月29日(金)
主催 東京大学工学部・工学系研究科、情報理工学系研究科
共催 東京大学駒場博物館
 協力  東京大学文書館
後援  日本鉄鋼協会、資源・素材学会

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気候−海洋−氷床に関する特別展 −過去、現在、未来を探る−



会場 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1階展示室
会期 2019年7月20日(土)〜9月29日(日)
開館時間 10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日 毎週火曜日;8月14日(大学一斉休業日)
入場料 無料
主催  東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
協力   東京大学大気海洋研究所、国立極地研究所、東京海洋大学、高知大学、国立研究開発法人 産業技術総合研究所、英弘精機株式会社
 後援 東大駒場友の会 
問合せ先 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139 FAX:03-5454-4929

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(協力)東京大学教養学部創立70周年記念展示
一高校長時代の狩野亨吉 ―教養学部前史として―
会場:駒場図書館 1階展示コーナー



駒場図書館所蔵の狩野亨吉文書のうち、今年が教養学部70周年であることもふまえ、特に一高校長時代の事績がうかがえる資料を中心に展示・紹介します。

関連リンク:東京大学 駒場図書館
https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/komaba

会場 東京大学 駒場図書館 1階展示コーナー
会期 2019年7月1日(月)~7月15日(月)
主催 科研基盤研究C「狩野亨吉文書の調査を中心とした近代日本の知的ネットワークに関する基礎研究」
共催 東京大学駒場図書館
 協力  東京大学駒場博物館
美術展を本の世界で2
―駒場博物館カタログ資料室 2018年度新収蔵分を一気に公開―

この駒場の美術博物館の中には展覧会カタログ資料ばかりが集められている、大学組織としては珍しい資料室があります。今年で12 年目を迎えます。
何と言っても展覧会カタログの魅力は、「イベント」として終わればその存在が消えてしまう展覧会の知的記録になるだけでなく、一般の書籍にはない大胆なデザインが施されたり、極上の印刷技術が駆使されて展示作品の魅力が最大限引き出されたり、あるいは一般には知られていなくても優れた制作家が紹介されたり、「本」としての魅
力が詰まっていることでしょう。
2007 年6 月に開室以来この資料室は、全国の美術館、博物館、文学館等で催される企画展図録を中心に、駒場の研究教育にふさわしいものを精選して収集し続け、すでにその数17,949冊(他に雑誌865 種)を超えました。特に内容的に、学術性やデザイン性など優れたカタログを収集してきたために、近年では、アートドキュメンテー
ションの専門学会や専門家からも高く評価される資料室に成長したことを、大変喜ばしく思います。現在では、学外の利用者の方々も多くなりました。

そして一昨年からは、学内外の協力も得て、「東大比較文學會CatalTo (カタルト)【展覧会図録品評勝手連TOKYO】」という企画も立ち上がり、毎年品評会が行われるようになりました。何よりもこの企画は、大学院生十数人を中心にして運営されていることが特徴でしょう。彼らは「展覧会カタログ院生委員会」というボランティアの組織を作って、情報収集やカタルトの運営一切を受け持っています。そして東京周辺でこの一年間に行われた企画展のうち、優れたカタログを、鑑賞者および研究者の視点で数点選び、皆で楽しんで賞揚しましょう、という催しを続けています。
「オリンピック文化プログラム」「文学館の展覧会」「国際文化交流」「カタログデザインとポスターデザイン」など様々な特長をもつカタログを見つけ出し、その良さを広く一般にも知らせようとする彼らの試みは、何よりも展覧会を作っている現場の方々との直接の対話にも発展していることを、教員たちも嬉しく思っています。

「美術展を本の世界で」と題したこの展覧会、2回目となる今年はまず何よりも、2018 年度に新たに収蔵された全てのカタログを一挙に(!)手にとって頂くような展示を試みました。そしてこうして充実した資料室を舞台として、どのような授業が実際に行われているのか、東京大学教養学部前期課程(学部1、2 年生)の演習授業の一端を皆さまにもご覧頂きたいと思います。

駒場博物館カタログ資料室の存在は単なるアーカイブではなく、そこに大学院生の学術協力や、学部教育の実際が展開されたりするように、駒場の日常に深く関わって「生長」していく場であること、そしてそれを理解して今や様々にご協力くださる内外の方々の寄贈資料を得て、さらに学術的深みを増している場だと言えます。
どうかこの展覧会では、ひととき、心ゆくまで展覧会カタログの世界に浸っていただき、未知の事物や素晴らしい美術世界に皆さまが巡り会えますように。

最後になりましたが、御関係の皆様方にこの場を借りて改めて御礼致しますと共に、学内外の方々に、よりこの資料室が活用されることを心から願っております。
 美術博物館委員・東大比較文學会編輯委員
今橋映子
(東京大学大学院総合文化研究科・教授)


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会場 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1階展示室北側
会期 2019年4月1日(月)~6月30日(日)
開館時間 10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日 火曜日 ただし4月30日(火)は開館
入場料 無料
主催 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
問合せ先 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139 FAX:03-5454-4929

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ペルー日本人移住120周年・2019年日本ペルー交流年・2018年 日本・コロンビア修好110周年・2018年 日エクアドル外交関係樹立100周年・日本アンデス調査団60周年記念
文字なき文明の名もなき名工たち―古代アンデス研究の新展開

南米大陸の西海岸の諸国は、太平洋以外に隔てるもののない、日本の隣人です。このたびペルー、コロンビア、エクアドルと我が国の、長きにわたる人的、外交的、そして学術的交流を記念して、特別展「文字なき文明の名もなき名工たち―古代アンデス研究の新展開」を開催いたします。

かつてユーラシア大陸から北米大陸へと一握りの人類集団が渡り、その子孫が紀元前9000年ころ、南米大陸のアンデス山脈一帯に到達しました。多様な資源に富んだその環境に適応した人びとは、独自の感性をもって世界観を構築しました。紀元前3000年頃までにエクアドルやコロンビアに広まった土器や土偶、同じころペルーに建ち並び始めた壮麗な建築群には、古代アンデスの人びとの祈りが表現されています。工芸品や神殿に体現された信仰は人びとの連帯の基層となり、アンデス文明と呼ばれる大規模で複雑な社会が、その中から形成されていったのです。やがて16世紀にこの地に到達したヨーロッパ人は、インカ帝国や、タイロナなど周辺の諸文化の豊かさに驚嘆しつつも、武力によってそれらを征服しました。人類史における敗者となってしまい、また自らの歴史を記録する文字の体系がなかったために、アンデス世界はその後長らく、西洋中心的な歴史記述の中で脇役に追いやられることとなりました。

今日、アフリカ大陸とユーラシア大陸の大河流域に発祥した「四大文明」という語は、世界史教科書から消えつつあります。中米や南米に発祥した文明もまたたいへん古い歴史を持ち、経済や技術が高度に発達し、世界的に見ても常に大規模な人口を擁していた、成熟した社会であったからです。それを解き明かしてきたのは、歴史学、人類学、近年では古環境学やゲノム科学などの多様な研究分野であり、それらを結びつけるのが考古学です。古代アンデスの考古データは例えば、文字も車輪もミルクもなしに社会は飛躍的に発展しうる、と我々に示してくれます。60年前に東京大学がペルーの考古学に着手したのが発端となり、今や日本は新大陸考古学の国際的な拠点のひとつとなって、人間とは何かという問いを発信し続けています。

本展では、日本を代表する中南米古美術コレクションである、BIZEN中南米美術館収蔵の陶芸作品を中心に、古代アンデスの造形美術の妙趣を披露します。文字なき文明であった古代アンデスの人びとは、世界史の表舞台から消えてしまい、その名こそ今に伝わっていないものの、いかに豊かな感性を持ちあわせていたのか、遺された工芸品の数々が雄弁に物語るでしょう。またコトシュ遺跡やクントゥル・ワシ遺跡などにおける、日本アンデス調査団のフィールドワークの成果や、博物館に収蔵された土器をCTスキャンと再現実験によって解析し、音を鳴らす機構を組み込んだ高度な陶芸技法に迫る試みなど、古代アンデス研究の来歴と、多様な展開について紹介します。


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[おもて] [うら]


関連企画
記念講演会「アンデス考古学の60年」
講演者:大貫良夫氏(東京大学教養学部・名誉教授)

日時:2019年4月13日(土)14:00〜16:00
会場:東京大学駒場Iキャンパス学際交流ホール
(アドミニストレーション棟3階)
無料、事前申込不要
 
連続記念講演会 


 日時 講演タイトル
講師 
 6 月1 日(土)  「エクアドル 1 つの国の4 つの世界」
ハイメ・バルベリス氏(駐日エクアドル大使)通訳あり
 6 月8 日(土)  「東大アンデス考古学の現在」
鶴見英成氏(東京大学総合研究博物館・助教)
 6 月15 日(土) 「コロンビア概観と日本との関係の展望」
ゴンサレス・カレン氏(コロンビア大使館通商部 輸出アドバイザ-)日本語講演
 6 月22 日(土)  「ペルー日本人移民の歴史とマチュピチュ村を創った野内与吉の生涯」
野内セサル良郎氏(日本マチュピチュ協会・会長)
 6 月29 日(土)  「1969、古代アンデスとの出会い」
森下矢須之氏(BIZEN 中南米美術館・館長)

日時:6月の毎週土曜日14:00-16:00
会場:東京大学駒場Ⅰキャンパス 学際交流ホール
無料、事前申込不要

ワークショップ 
目黒区教育委員会連携講座
紙粘土体験「笛吹き土偶をつくろう!」

講師:真世土マウ(岡山県立大学デザイン学部造形デザイン学科・准教授)

日時:2019年5月18日(土)14:00~16:00
会場:東京大学駒場Ⅰキャンパス 駒場博物館2階
※小学4~6 年生対象
*4月中旬ごろから目黒区広報等にて参加者を募集します。


会場 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 1階展示室南側
会期 2019 年3 月23 日(土)〜6 月30 日(日)
開館時間 10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日 火曜日 ただし4月30日(火)は開館
入場料 無料
主催 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
共催   BIZEN 中南米美術館
後援  ペルー大使館、コロンビア大使館、エクアドル大使館、目黒区教育委員会、東大駒場友の会
協力  日本ペルー協会、日本コロンビア友好協会、東京大学総合研究博物館、岡山県立大学
問合せ先 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
TEL:03-5454-6139 FAX:03-5454-4929

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