ルネサンスの爛熟期を生きたレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519年)は、しばしば万能の天才と称されてきました。 彼の足跡のうち、完成された絵画作品が少ない(『受胎告知』や『岩窟の聖母』や『ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)』を含めた17点)
一方で、夥しい数のスケッチやデッサンが大半を占めています。 素描を含めた、科学技術分野での探求の綴られたノートは13,000ページにも及びます。
東京大学駒場博物館所蔵のレオナルドの複製画コレクションはこれらの 素描をもとにしています。全部で86点を数えるパネルはユネスコによって 制作され、レオナルド生誕500年(1952年)を記念して世界各地を巡業したのちに日本の地に落ち着きました。
今回の展覧会では、このユネスコ・コレクションの全体像をセクションに 分けお伝えします。人物(人相学、解剖学)から自然、装置へとレオナルドの 関心は広がりをみせ、おそらく「天才」の真価をここに認めることができるでしょう。
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