第二十一回紀念祭寮歌 《 光まばゆき 》 柳澤 健・作詞 光まばゆき春なれど 道ゆく人の面を見よ あはき憂の身にしみて 旅の疲れに辿りゆく 思へば若き命こそ 我等がつきぬ誇なれ 二、 夕暮の星輝けば 六寮にてる燈火に かがやく瞳うるませて 友も歌へば我も和し 若き命のよろこびは この唇にあふるかな 三、 夜六寮に灯は消えて 星影青くまたゝけど 思はおなじあひよりて こゝろごころにくみかはし 胸にあふるゝ感激の 涙は頬を傅ふかな 四、 三年の春は過ぎ易し 花くれなゐの顔 いま別れてはいつか見む この世の旅は長けれど 橄欖の花散る下に 再び語ることやある 五、 丘の若草香にいでて うす紅にけぶりけり しらべもきよくうら若き 思を抱く友と友 あかく輝く自治燈の 光うれしき今宵かな (明治四十四年朶寮) |