第十四回紀念祭寮歌 《 都の空 》 穂積 重遠・作詞 都の空に東風吹きて 春の呼吸をもたらせば 東臺花の雲深み 墨堤花の雨灑ぐ 二、 さはれ皆人心せよ 春は都にたちぬれど シベリア未だ冬にして 猛鷲獨り羽を搏つ 三、 東臺の花それならで 戦雲迷ふ黄海に 群がる鯨鯢叱咤して たけぶますらを思はずや 四、 隅田の花とまがふべく 矢彈雨降る満州の 残 五、 其みいくさを忍びなば 其ますらをを思ひなば 熱血男児いかにして 都の春にあくがれん 六、 健児一千向陵に 基定めて十四年 朝 七、 経世の策胸に在り 降魔の劔腰に鳴る 東亜の天地三千里 健児飛躍の舞臺ぞや 八、 北シベリアに風暴く 西黄海に浪高き 今年の春の紀念祭 健児無限の慨 九、 北風一過浪を捲き 祖國の岸を打たん時 あはれ護国の柏葉旗 其旗の下 十、 登る朝日に露消えて 東亜の覇業成らん時 あはれ護国の柏葉旗 其旗捧げ我起たん (明治三十七年北寮) |