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第四十三回紀念祭寮歌 《 風荒ぶ

大川 榮作・作詞/佐伯 貞雄・作曲

     序

すさ曠野くわうやうちに 古木こぼくたゞ黙して立てり
吾等皆めぐりて唄はん 新しき芽枝に萌えたり


     夢

旅衣いろはあせども とはに歩む眞理しんりみち
先き行きしあとをたどりて 吾も亦のぼり來りぬ
吹雪ふゞきつゆす 明け暮れの丘の三年や
夜をこめて響くまどゐの 歌枕夢をはらむか


     現

盛り上り伸び行く心に ひた寄する時代の苦悩
混沌の思想の巷 吾等いま何を求めん
若き兒はおそれを知らじ まことの胸に抱きつ
いばら踏み浪路おどりて あけの鐘かきならす哉


     結

古き木や歴史の榮に めぐる春四十有三
友よいざ共に舞ひて 花咲かせ紀念の祭


                     (昭和九年)


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