第十一回紀念祭寮歌 《 アムール川の 》 塩田 環・作詞/栗林 宇一・作曲 一、アムール川の流血や 氷りて恨結びけむ 二十世紀の東洋は 怪雲空にはびこりつ 二、 コサック兵の剣戟や 怒りて光散らしけむ 二十世紀の東洋は 荒浪海に立ちさわぐ 三、 満清既に力盡き 末は魯縞も穿ち得で 仰ぐは独り日東の 名も香んばしき秋津洲 四、 櫻の匂ひ衰へて 皮相の風の吹きすさび 清き流を汚しつゝ 沈滞こゝに幾春秋 五、 向が岡の健男児 虚聲偽涙を外にして 照る日の影を仰ぎつゝ 自治寮たてゝ十一年 六、 世紀新に來れども 北京の空は山嵐 さらば兜の緒をしめて 自治の本領あらはさむ (明治三十四年 東寮) |