第四十回紀念祭寮歌 《 春東海の櫻花 》 大森羊太・作詞/長内 端・作曲 一、春東海の櫻花 咲くや都の岡の上 ほのかに霞む月影に 辿る懐古の夢の數 嗚呼武香陵四十年 唯先人の光榮の跡 二、 知れり歡樂いたづらに 春や舞殿の瓔珞も 夢魂一朝覚めぬれば あはれ焦土の夕けむり 四海に誇る長城も 何時か廃墟とならざらん 三、 世は混濁の淵に落ち 人は虚榮にさまよひて 無情の風のすさぶ時 見よ東天の光さす 亜細亜の海の八洲に 稜威 四、 護國の譽輝きて 立つ八寮の自治の城 柏の森の緑濃く 橄欖の花咲くほとり 若き誇りを語らへば 男の子の意気は天を衝く 五、 あした草野 ゆふべ富嶽の霊峰に 久遠の星斗きらめけば 高き理想の憧憬に 無限の空を仰ぐ哉 六、 今宵紀念の歌筵 月はおぼろに花ぞ散る 岡の三とせの春闌けて 蘭燈あはし宵の陣 いざ青春の感激を 紅の血に描きてん (昭和五年) ※ 楽譜は平成16年版の最終寮歌集に拠っています。 |