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第十五回紀念祭寄贈歌 《 比叡の山の石だたみ

♪昭和50年版寮歌集準拠:

平野正朝・作詞

一、
比叡の山の石だたみ    くづれて早き人心
加茂の川原の眞清水も   塵の巷にけがされて
武士の踏むべき道もなき  西長安の小天地

二、 花の偽善の俗に住み    夢の榮華の世になれて
染めなば染まん白絲の   清く過ぐべき今日しもぞ
嗚呼その昔偲ぶかな    自治の教の四綱領

三、
それ香はしき江南の    花橘もうつろふや
胡沙吹く嵐江北に     枳となる慣あり
遠くはなれて柏木の    堅き心よとこしへに

四、
晨盟ひし吾侶の      高き理想のかはらずば
夕の闇に一條の      尚武の光閃かん
武陵十五の春見えて    思ふ母校の紀念祭

五、
思ふ母校の健男兒     今宵まどゐの祝歌に
遠き友垣忍びなば     われ萬歳を唱へなん
尋ねておなじ源の     その橄欖の旗影に

                      (明治三十八年京大)

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