第三十七回紀念祭寮歌 《 散り行く花の 》
今井博人・作詞/樂友會・作曲 一、散り行く花の下蔭に 微睡醒めておどろけば ゆふべの靄の紫に 暮れては遠き旅路かな 二、 千里の駒に鞭あげて 丘を訪ひにし旅人は はるかに白き帆を上げて やがては遠く去りゆかむ 三、 とゞめもあへず流れ行く 時のさだめを嘆くとも 空しき智慧のよそほひに 友よ老いゆくこと勿れ 四、 あゝ有漏の世のあはれにも 聖 うつろひ行けど永劫の 若き生命にあふれたり 五、 神去りましゝ哀痛を たゝへて灯影暗けれど 心をこめて夜もすがら まどゐも床し紀念祭 (昭和二年) |