第十九回紀念祭寮歌 《 緋縅着けし 》
佐野秀之助・作詞/長井亜歴山・作曲 一、緋縅着けし若武者は 鎧に花の香をのせて 旅立ちしより幾春や めぐりてこゝにきたりけむ 二、 遠山がすみ暗に消え 黄金の野路 菜の香にうつる星影に 醉うて明せし春の夜よ 三、 千歳 馬上静かに歌よみて 潮(しお)の香(か)浴(あ)びし夏の日よ 四、 穂に出るすすき白銀 鐙 五、 吹雪は空に舞ひ上り 荒涼として寂 豺狼 六、 ふりさけみれば追懐 彌生の春の興宴 七、 槍は銹びても名はさびぬ 昔ながらの落しざし さらばよ磨け自治の魂 (明治四十二年 朶寮) |