第三十回紀念祭寮歌 《 のどかに春の訪れて 》
氷室吉平・作詞/摺澤勁四郎・作曲 一、のどかに春の訪れて 丘べの櫻匂はしき けふの祭のよそほひに 綺羅をつくせし八寮の 甍もとよむ柏笛 三十年の自治のうた 二、 生命をこめていくそたび しらべもたかき青春の おもひたくみに鏤めし ふるき壁画の金泥 わが傳統をたづぬれば 三十年の自治のはえ 三、 若きがゆゑにあこがれの 丘にのぼりしこのほこり 三とせの春のうつろひに 悲しきさだめありとても あゝ感激に生くる子の 友情の花しぼまんや 四、 自由の園におのがじし 理想のひかりもとめつゝ 芽生もしるき若草の ほにいづる日や朗らかに 若き日本のあけぼのに 朝 五、 されば今宵はうちつどひ われらが丘の幸多き 生命 手をあげ舞ひて友よいざ かたみに美酒 (大正九年) |