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第四十一回紀念祭寄贈歌 《 ふるさとの

加藤 勝三・作詞
長内 端・作曲

一、
ふるさとの歌の調べに 今日もわれ岡に上りぬ
白雲は木末わたりて 希望のぞみ湧き血潮燃えずや
若き血と力の誇り あめ焦がす男の子の意氣に
おもは焼け土にまみれつ 捷ち護らむ勝利の王座
向陵 向陵 そは永久とはにわれらがふるさと
永久とはりゆくわれらが 向陵 向陵

二、
ふるさとの銀杏の街は 黄金なし秋を實れど
永恒とこしへ眞理まこときはめむ わが使命つとめいよよはろけし
果てしなき思索おもひに凭れば 苔古りし岡の高樓
今も猶昔偲ばゆ 光榮はえ歴史ふみ涙の跡も
向陵 向陵 そは永久にわれらがふるさと
永久に守りゆくわれらが 向陵 向陵

三、
ふるさとの橄欖オリーブの森は 常にわが理想の象徴しるし
濁りゆく國の思潮ながれを 導きて光る北斗星ほくと
あゝ告げむ今ぞ曉 朝日さす向ヶ岡に
護國の旗をかゝげむ 健兒の歌今ぞ歌はむ
向陵 向陵 そは永久にわれらがふるさと
永久に守りゆくわれらが 向陵 向陵

              (昭和六年 東大)

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